日本経済新聞朝刊に「ZAITEN」2月号の告知が掲載されています

みなさま、あけましておめでとうございます。
本年も、小誌「ZAITEN」をよろしくお願い申し上げます。

さて、本日1月7日の「日本経済新聞」朝刊9面に、発売中の小誌「ZAITEN」2020年2月号の告知広告が掲載されております。
是非とも全国書店や弊社に直接ご注文の上、ご購入くださいませ。

今号の特集は......
JR東海・葛西敬之名誉会長 国民に禍為す「リニア」の暴走
――"遺産づくり"に血道を上げる安倍晋三の指南役

JR東海・鉄道関係者のみならず、多くの日本国民に「政権の黒幕」がゴリ押しする誇大妄想とその横暴をお読み頂きたい次第です。

その他にも、「あきれた広報年間大賞はブリヂストン」「三菱UFJ三毛頭取『慶応軍団』の邪悪」「桜と共に散れ!『安倍友』メッタ斬り」など、澤井健さんの新春「バカ殿」イラストを表紙に《怒り100倍・新春特別号》でお送りしております。

なお、弊社サイトでは、発売日より少し早めに小誌を入手できる「定期購読」も受け付けております。


【ZAITEN購入ページ】http://www.zaiten.co.jp/shop/html/

【電話】03-3294-5651

ちなみに、2月号の全ラインナップは下記URLをご覧くださいませ。
【最新号案内】http://www.zaiten.co.jp/latest/

ZAITEN202002_nikkei.jpg.jpg

【ZAITEN2020年2月号】ブリヂストンに関する情報提供を募集します!

カテゴリ:

 2019年12月13日、突如、CEO(最高経営責任者)の交代を発表したタイヤ首位、ブリヂストン――。約8年間、経営トップに君臨してきた津谷正明代表執行役CEO取締役会長(67)に替わって、石橋秀一代表執行役副会長(65)がCEOに昇格する人事で(正式就任は3月末)、津谷氏は一線を退くなどと解説されているが、笑止千万。小誌「ZAITEN」で再三指摘してきた通り、権謀術数で知られる津谷氏の"野望"が枯れたわけではない。

 というのも、津谷氏はCEO退任会見で、自身の処遇については言を左右にして明言することがなかったが、社内外では会長職に居座る意向との見方が支配的なのだ。今年1月には江藤彰洋氏(59)がCOO(最高執行責任者)兼社長に就いたが、CEOに上がることなく、石橋氏を副会長からCEOに引き上げる変則人事。結果、「津谷会長-石橋CEO-江藤COO(最高執行責任者)」のトロイカ体制を仕立て上げた格好で、石橋・江藤両氏を相争わせる津谷流人事の真骨頂にも見える。

 さらに、津谷氏が会長に居座る目的は、ずばり20年の東京五輪の"晴れ舞台"のためというから呆れ果てる。ブリヂストンは世界で6社しかない「ワールドワイドパートナー」の1社なのだが、社内官僚として栄達を果たし然したる実績のない津谷氏は、五輪パートナー活動に血道を上げてきたことで知られる。その総仕上げが、経営トップとして五輪の舞台で破顔一笑することというのである。

 目下、ブリヂストンに往時の勢いはなく、19年12月期は4期連続の営業減益が予想され、利益規模は4年前と比べて6割程度に縮小する惨状。本来なら、津谷氏の経営責任は免れないはずで、ブリヂストン社内は得も言われぬ閉塞と倦怠に覆われているという。

 そこで小誌では、ブリヂストンおよび津谷氏に関する情報を広く募集します。現在発売中の「ZAITEN」2月号(12月26日発売)でも告知していますが、ここにサイト上でも情報提供を呼びかけますので、社内外の関係者のみなさん、是非とも下記の告発フォーム他からお寄せ頂きたく、よろしくお願いいたします。なお、情報源の秘匿については絶対ですので、その点についてはご信頼くださいませ。

【ZAITEN公式サイト】
http://www.zaiten.co.jp/
【ZAITEN編集部電話】
03-3294-5658
【情報提供フォーム】
http://www.zaiten.co.jp/formmail/indict.php
【情報提供アドレス】
indictment@zaiten.co.jp

zaiten2002_BS_TSUYA.jpg

テレビ朝日「報道ステーション」スタッフ一斉追放の深層

カテゴリ:


 小誌「ZAITEN」で再三にわたり指摘してきたテレビ朝日のガバナンス不全と、看板番組「報道ステーション」におけるモラルハザードの実態......。今年2019年は、番組の最高責任者たるチーフプロデューサー(CP)が鬼畜の如き"セクハラ事件"まで引き起こし、視聴者はもちろん、スポンサー筋からの不信も頂点に達した。そんな中、報ステを巡って、また新たな動きがあったという。

 一部週刊誌等で報じられている通り、報ステスタッフの「全面リニューアル」問題である。

 そこで小誌では急遽、同問題についてのウェブ限定記事を公開する。寄稿は、これまでのテレ朝追及記事を手掛けてきたジャーナリスト・濱田博和氏である。

 なお、下記URLの通り、小誌ブログではテレ朝関連記事を無料公開しています。こちらもぜひともご覧ください。

・【9月4日公開】
テレビ朝日・報道ステーション"キスセクハラ"プロデューサーの素顔(1)

・【9月5日公開】
テレビ朝日・報道ステーション"キスセクハラ"プロデューサーの素顔(2)

・【9月7日公開】
テレビ朝日・報道ステーション"キスセクハラ"プロデューサーの素顔(3)

・【9月10日公開】
テレビ朝日「報ステ」セクハラに沈黙する早河会長

・【9月12日公開】
テレビ朝日・政治記者の知られざる実像

・【9月30日公開】
テレビ朝日・報道ステーション「参院選報道お蔵入り」の深層

・【11月1日公開】
テレビ朝日「やらせ会見」と「報ステ"セクハラCP"処分」経営責任の平仄

tv_asahi.jpg

 権力のチェックに努める看板報道番組『ニュースステーション』『報道ステーション』を抱えて、巷間は「物申す民放局」と目されてきたテレビ朝日。だが2012年末の安倍晋三自民党政権の発足以降、同政権との軋轢を極度に忌避する会長兼CEO(最高経営責任者)、早河洋(75)の意向に受けて、その報道姿勢はここ数年で「安倍ベッタリ」に様変わりした。

 その早河から報ステのチーフプロデューサー(CP)に抜擢された桐永洋が、番組の女性スタッフらに度重なるセクハラ行為を働き、着任からわずか1年あまりの19年8月末に更迭された経緯は、小誌11月号で詳細に伝えた。だが、その桐永に対する処分はわずか3日の謹慎とBS朝日への異動に過ぎず、セクハラに対する早河ら経営陣の問題意識の甘さを浮き彫りにした。大手報道機関の中でも、これほど無定見でお粗末極まりない組織は他に類を見ないだろう。

 そのテレ朝報道局がまたもや、報道機関にあるまじき醜態を晒した。12月10日放送の報ステは、政治問題化した安倍主催の「桜を見る会」に関するニュースを取り上げる際、この日行われた自民党参院幹事長の世耕弘成の定例記者会見での発言をVTR中で使用。ところがそのVTRに対して、世耕自身から「印象操作とはこのこと」「切り取りは酷い」などとツイッターで繰り返し非難され、狼狽したテレ朝報道局は翌11日夕方、報道局長が世耕を訪ねて「誤解を招く表現」があったと直接謝罪した。さらに同日夜の報ステでも、アナウンサーの富川悠太が世耕と視聴者にお詫びする事態となった。

 世耕の批判には明らかに"言いがかり"としか思えない部分があり、テレ朝側には反論の余地が十分ある。だが「事なかれ主義」を旨とする報道担当常務の篠塚浩(57)が率いるテレ朝報道局は謝罪に終始し、世耕の"かまし"にいとも容易く屈服した。政権側のブラフに反論もせずに屈して、恭順の意を示すなど、報道機関にとって自殺行為以外の何物でもない。

 さらにテレ朝報道局はこのあと、報ステの人心一新を理由に意味不明の"暴挙"に出る。日々のニュース報道に携わる「ニュース班」所属の派遣契約ディレクター約40人のうち、在籍10年以上のベテラン約10人に対して、来年3月末での契約打ち切りを一方的に通告。社員に関しても来年1月1日付で、桐永の後任として9月から報ステCPを務める鈴木大介を降板させ、政治ニュースのデスクの梶川幸司も経済部に異動させるなど、現場の実態を無視したデタラメな人事異動を敢えて行うというのだ。

世耕の批判は単なる屁理屈

 それではまず、世耕から「印象操作」「切り取りは酷い」と批判されたVTRを検証してみよう。関連部分は画面右肩に「幕引き?与党内から早くも...『桜を見る会』で2つの閣議決定」とのテロップが出され、映像は以下の順で進んでいく。

(1)定例会見でコメントする官房長官の菅義偉
「国民の皆さんに説明しきれない問題点が指摘されているわけですから、そこを中心に理解を頂けるような対応を取っていきたい」
→コメント終わりで「ただ、政権幹部とは対照的に...』とのナレーション

(2)定例会見で世耕を中央に着席中の自民党参院幹部議員3人雑観
「続いて与党内には早くも年越しムードが」とのナレーション。
 画面右下に「年越し」と大きめサイズの文字テロップ

(3)コメントする世耕の顔アップ
「(総理は)説明できる範囲はしっかり説明をしたと」

(4)定例会見で世耕を中央に着席中の自民党参院幹部議員3人
 記者「(年内の定例会見は)いつまでやるんですか?」
 世耕(机に置かれたドリンク缶を取り上げ、タブを開ける動作をしながら)「えっ? もう『よいお年を』というか...」
 周囲から笑い声が上がり、世耕も破顔一笑

 映像はこのあとスタジオに戻り、キャスターの徳永有美が「これだけ納得できないという声があがっているのに、『よいお年を』迎えられませんよ、という気持ちになってしまうんですけど」と発言すると、コメンテーターの後藤謙次が「そうですね(以下略)」と答える展開となる。

 これを見た世耕は放送後の10日夜以降、次のようにツイートした。

「今夜の報道ステーションの切り取りは酷い。私は定例記者会見が終わった後、今日の会見が今年最後になるかもしれないという意味で『良いお年を』と言っただけなのに、それを桜を見る会をと絡めて、問題を年越しさせようとしているかのように編集している。印象操作とはこのことだ」

「今日の世耕の会見の『総理は十分説明した』というコメントと、会見終了後に今年最後の会見の可能性があるので『良いお年を』と言ったことは時間的にも、文脈的にも繋がっていない。なのに#報道ステーションは『総理が説明したから、良いお年を』という風に繋げて編集している。印象操作」

「脈絡の異なる話を無理に繋げて編集し、しかも後段は会見終了後の映像を使用している。酷い編集だ」

 12日夕方までに投稿された世耕の10ツイートについて、テレ朝とは異なる民放局の政治部記者が呆れ顔で話す。

「世耕議員の主張は『VTRの最後の部分は会見を終えた後の内々の懇談であり、そこを使うのはルール違反』という、彼自身が勝手に考えついた屁理屈に過ぎません。記者会見は『会見者が会場に入ってから出ていくまで』というのがイロハのイ。例えば短気で有名な麻生太郎財務大臣は、会見で不本意な質問をされたあと、苦虫を噛み潰したような表情で退出することがよくあります。テレビカメラはその表情まで収めており、その様子はニュース番組でもよく使われます。世耕議員もそんなことは常識として百も承知のはず。しかも与党の有力政治家である世耕議員の、公の場での発言。メディアが取り上げることに何一つ問題はありません」

 全国紙の政治部デスクもテレ朝報道局の対応に疑問を呈する。

「桜を見る会についての『(総理は)説明できる範囲はしっかり説明をした』との発言と、最後の『もう、よいお年をというか』との発言は、その間に別の案件に関する質疑応答があったとはいえ、あくまで同じ記者会見での発言。メディア側がどう繋げたところで、印象操作などと非難される筋合いのものではありません」

 この幹部の解説は続く。

「会見終了で気が緩んだ世耕議員は、『よいお年を』などとつい本音を出してしまった。ヘラヘラ笑っている自分の映像が使われたのを見て、事実上、自民党内に安倍首相だけしか後ろ盾のない同議員は、失点を何とか糊塗する目的でもっともらしい屁理屈を捻り出し、ネトウヨという味方が多数存在するネット上で難癖を付けることで、自己正当化を図ったのでしょう」

 あるテレ朝元幹部は「それにしてもあのレベルのイチャモンを何ひとつまともに検証せず、即座に全面降伏してしまうとは......。ロクな記者経験を持たない篠塚率いる今のテレ朝報道局が、政治家の言動や思惑に対処する能力を全く身に付けていない素人集団であることが如実に示された。報道機関という自らの立場を弁えない、露骨なまでの事なかれ主義は、OBとして情けない限り」と天を仰ぐ。

熟練スタッフ約10人を一斉解雇へ

 こうしたテレ朝報道局の"千鳥足"状態に危機感を強めたのが、報ステ枠を受け持つ大手広告代理店「電通」だ。関係者によると、前述した桐永のセクハラ問題が発生して以降、報ステの放送時間内のスポットCMに出稿を希望する企業数が減少し、CM単価が値下がり。加えて現在のスポンサー企業の一部からは、来年4月以降の降板を示唆されるところが現れた。そこで電通はテレ朝報道局長の宮川晶が世耕に謝罪するより前の時点で、問題続発の報ステに何らかの抜本的な対策をとるよう、テレ朝側に強く求めていた。

 これを受けてテレ朝報道局が12月20日の報ステ放送終了後の反省会で公表した措置は、過剰反応としか言いようのないハチャメチャなものだった。CP着任後わずか4カ月の鈴木の解任だけでなく(鈴木は来年3月末まで危機管理担当として報ステに残留)、制作会社から報ステに派遣されている、在籍10年以上の熟練ディレクター約10人との契約を、来年3月末で一方的に打ち切るというのだ。

 関係者によると、解雇対象となったディレクターが所属する制作会社には12月16日、報ステ担当部長の中村直樹から「報ステの人心一新を図るため、派遣契約ディレクターの3人に1人と来年3月末で契約を打ち切る」と通告があった。

 報ステの派遣契約ディレクターの担務はニュース、スポーツ、天気、スタジオ演出などと細分化されているが、解雇通告を受けたのは約40人のニュース班のディレクターのみ。その約4人に1人が看板報道番組から一斉に放逐され、しかもそれは"熟練工"ばかりなのだ。報ステスタッフによると、ベテラン派遣契約ディレクター約10人が来年3月末で解雇されたあと、補充されるのはその半数程度にとどまる。別の報ステスタッフが嘆く。

「今回の人事の悪影響は単なるマンパワー不足にとどまりません。VTR制作に習熟したベテランが去ることでVTRの質が下がり、桐永前CPの就任以降、ただでさえ失われつつある報ステの信用力は、いよいよ崩壊の危機に直面することになるでしょう」

 年度末までわずか3カ月というタイミングでの一方的な解雇通告に、該当するディレクターらは呆然自失の状態にある。前述の反省会では、解雇通告を受けた契約ディレクターの1人から「桐永前CPのセクハラ問題を何も説明しないうちに、こういう形で10人以上が大量解雇されるというのは明らかにおかしい。これまでも番組で派遣切りとか雇い止めとか散々問題視しておいて、これはどういうことなのか」と怒りの声が上がり、反省会は静まり返った。

 これに対して報道番組センター長の佐々木毅は「他番組を用意することもできる」と回答するにとどめ、局としての継続雇用に関する明言を避けた。ところがテレ朝は幹部社員宛てのメール上や、他メディアからの問い合わせには「その方々のほとんどについて、来年4月以降も別の報道情報番組などの制作に携わっていただけないか、派遣元の会社に提案している」などと釈明しているもようだ。

 また、今回の報ステ所属の社員の人事異動では、CPの鈴木や政治担当デスクの梶川のほか、4人のディレクターが対象となった(鈴木の後任CPは報ステ統轄デスクの柳井隆史)。そのうちの1人は、桐永の外部スタッフに対するセクハラの被害実態を集約し、コンプライアンス統括室に通報した女性ディレクターだという。ある中堅社員が驚きを隠さない。

セクハラ通報した女性社員も異動

「彼女は各番組に1人ずついるコンプラ担当の社員で、桐永前CPのセクハラの際には、果たすべき役割を忠実に果たしたに過ぎない。その彼女が桐永前CPのセクハラ発覚後の最初の人事で異動になった。これを見た女性の社員やスタッフの間で今後、『幹部社員のセクハラ通報はNG』といった空気が広がらないか不安です」

 要するに今回の暴挙は、テレ朝の経営陣と報道局上層部が電通からの圧力を背景に、不満分子と疑われる報ステのディレクターを一掃しようと図ったものとみて間違いはなさそうだ。その結果が吉と出るか凶と出るか、4月以降の報ステの視聴率が自ずと証明してくれるだろう。(敬称略)

 もはや報道の内容以前に、番組制作の舞台裏しか話題にならなくなった感のある報ステ。そればかりか、もはやこのテレビ局自体を巡る言説も、その類のものが目立つ。テレ朝の"メルトダウン"は、いよいよ次のフェーズに入ったようだ。

「ZAITEN」2020年2月号は本日12月26日発売です。

カテゴリ:

小誌「ZAITEN」2020年2月号は本日12月26日発売です。
ラインナップは下記URLの通りですが、今月は「怒り100倍・新春特別号」です。

しかも、表紙は澤井健さんが描いた、どこぞのバカ殿様
そして特集も、バカ殿ならぬ安倍晋三の財界指南役で"政権の黒幕"というべきJR東海の葛西敬之名誉会長です。
一鉄道会社のトップながら、共産中国は分裂すると予言する傍ら、米国と核兵器シェアすべきなどとゴリゴリの親米・反中保守思想を撒き散らす御仁で、まさにバカ殿様にとっての御家老(クワマンこと桑野信義の役柄)といったところでしょうか?

この他のラインナップには、三毛兼承頭取ら慶応閥が跋扈する三菱UFJ銀行のガバナンス危機など、盛りだくさんです。

一味違ったZAITEN新春号を2020年のお供に、ご購読のほど、是非ともよろしくお願いいたします。

【ZAITEN購入ページ】http://www.zaiten.co.jp/shop/html/

【電話】03-3294-5651

ちなみに、2月号の全ラインナップは下記URLをご覧くださいませ。
【最新号案内】http://www.zaiten.co.jp/latest/

ZAITEN2020-02_Cover_6m.jpg

日本経済新聞朝刊に「ZAITEN」1月号の告知が掲載されています

カテゴリ:

本日12月3日の「日本経済新聞」朝刊4面に、発売中の小誌「ZAITEN」2020年1月号の告知が掲載されております。
是非とも全国書店や弊社に直接ご注文の上、ご購入くださいませ。

今号の特集は......
三菱UFJ「東大出身」粛清支配
――"京大出身"平野信行会長の独裁の陰で"慶応出身"三毛兼承頭取は「慶応閥」を培養"

MUFGはじめ、金融関係者の方は是非とも、わが国トップバンクの陰惨な内幕をご一読ください。

なお、弊社サイトでは、発売日より少し早めにZAITENを入手できる「定期購読」も受け付けております。

【ZAITEN購入ページ】http://www.zaiten.co.jp/shop/html/

【電話】03-3294-5651

ちなみに、1月号の全ラインナップは下記URLをご覧くださいませ。
【最新号案内】http://www.zaiten.co.jp/latest/

ZAITEN202001_nikkei.jpg

【「ZAITEN」2020年1月号】Tポイントカード「退会後も個人情報漏洩疑惑」記事無料公開

カテゴリ:

 11月26日付のブログ記事《【「ZAITEN」1月号】Tポイントカード「退会しても個人情報流出」疑惑》でお知らせした通り、退会届を出した後も個人情報が提携先と共有されている疑いが浮上したTポイントカード。本日12月2日発売の小誌「ZAITEN」2020年1月号の連載企画「新クレーマーズレポート」で詳報しています。

 そんな中、Tカードを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)はブログ掲載直後の11月26日午後に、同問題に関するお詫びのリリース《「届出書」のご郵送によるTカード退会手続きにおける弊社不備に関するお詫び》を発表。同リリースでCCCは〈一部の方につきTカード退会手続きの一部が完了されていない事象が確認され〉たとしていますが、当初は545名が該当すると発表しておきながら、29日には628名に増加したと訂正を出し、実態を把握できているのか依然不透明なままです。

 ところが、CCCが「退会手続きの不備」としている、この問題。当初、CCC側は退会手続きを行った利用者の問い合わせに対して合理的な説明をしなかった上、小誌編集部の取材に対しても、広報担当者が不在など、およそ膨大な個人情報を扱う企業とは思えないような対応に終始しました。そして、11月の回答期限を超えてもなお、CCCは当方が納得できる回答を出さぬまま、小誌記事掲載に至ったというのが取材の経緯です。

 その後、小誌1月号の編集作業が終わり、発刊を待つだけになった11月26日に突如、上記のお詫びリリースを出してきました。その際、広報担当者からリリース公表前の約10分前に小誌編集部にリリースを発表する旨のメールが送信されてきたのですが、そのメールに添えられたのは〈なお、本件に関しましては、この内容以上の公表の予定はございません〉の一文。

 小誌編集部の取材に対してまともに応じることもなく、"後出し"的にリリースの発表で済ませる姿勢は、膨大な個人情報を扱う企業としてどうなのでしょうか? 果たして、みなさま、Tカード会員の個人情報はきちんと扱われているのか――。大いに疑問の残るところです。

 そこで、本ブログで本日発売の小誌1月号「新クレーマーズレポート」掲載の〈Tポイントカード「退会しても個人情報はダダ洩れ?」にまともに回答できないCCC〉を以下に特別に無料公開します。是非ともご一読の上、今一度、Tカードについてお考え頂きたい次第です。

TPOINT.JPG

 カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が展開する「Tポイントカード」(Tカード)は会員数6千万人超を誇るポイントサービスだ。CCCのTSUTAYAだけでなく、コンビニエンスストアやドラッグストアの店頭でも、「持ってて当たり前でしょ」といった感じで使用を促される。

 このカードは購入金額100円につき1P(1円)のポイントが付く。たまったポイントは決済時にその場で申し入れるだけで利用でき、「便利でお得」な点ばかりがこれまで強調されてきた。

 しかし実際は、わずか1%程度のポイントの代償として、提携企業に個人情報が共有されているのは周知の通り。氏名、電話番号、住所のほか、提携店舗での購入履歴、TSUTAYAでのレンタル履歴はもちろん、Tカードを導入する図書館の貸出履歴まで......。公開されたくないセンシティブな内容についても、「規約同意」を前提に捕捉、共有されている。

 そればかりでなく、2019年1月には、会員情報が裁判所の令状なしで捜査当局に無断提供されてきたことも発覚、CCC側の対応も含めて広く批判に晒された。

 そもそもTカード加入時に、個人情報の利用について、まともな説明を受けた記憶がない人がほとんどではないだろうか。後から個人情報の共有範囲のあまりの広さを知り、不気味に思って退会しようとしても、その手続きは困難を極める。ヤフーからのネット退会以外は、退会届の郵送や書類のコピーなど、面倒な手続きが要求されることになるからだ。

退会後も情報がダダ洩れ?

〈私はTカードが捜査当局に無断で情報提供しているというニュースを見て、退会手続きを行った一人です。当然ながら、手続き後はTカードとは一切関係がなくなったと思っていました。

 しかし、しばらくしてから〝おかしなこと〟に気づきました。きっかけはヤフーショッピングで買い物をした時、利用可能なTポイントが表示されていることに気づいたのです。アレッと思い、ヤフーの会員情報を見たところ、「Tカード規約同意済み」というグレーの文字が表示されていました。

 そこでTカードに問い合わせてみました。しかし、その時は、私が行った退会手続きで「解除になっている」と説明を受けました。
 それでも納得できず、今度はヤフーに電話。すると、「ヤフーIDに登録されていたTカードの連携は解除されていたが、Tカード規約には同意したままの状況だったので、今もCCCとの連携は行われている」と、Tカードとは違う回答だったのです。

 これに驚いた私は、再度Tカードへ問い合わせました。

 最初に聞いた話とは打って変わり、「退会処理そのものは完了しているが、T会員規約には継続されている状態になっている」と言うではないですか。しかも、退会以降に取得していた情報は、顧客情報ポイントの変動数や残高のみで、顧客情報は見ることは出来なくなっていたとか、ワケが分からない説明に不信感は募るばかり。

 一般の感覚なら、退会手続きをしたと同時に、規約も撤回されていると思うはずですが、退会時に規約撤回の説明自体はありませんでした〉(読者のメールより=赤字部分)

利用者への説明責任は?

 Tカードの退会手続きと、同意の撤回手続きは連動していないのか―。国民的に普及するTカードが、このような杜撰な個人情報管理を行っていたとは驚きだ。

 小誌が早速確認したところ、ヤフー側のサイトにはT会員規約の同意撤回に関する説明があり、手続きを取るためのTカード側へのリンクが貼られていた。しかし、CCCのTカードの公式ページでは、この同意撤回に関する説明を見つけることが出来なかった。

 読者の話の通りなら、Tカード会員が退会手続きを取っても、規約の同意撤回がなされていなければ、規約同意の状態が続き、以降も提携先などに個人情報(匿名化された情報を含む)が流出・蓄積され続けていることになる。あるいは、CCC側が退会者に対し意図的に同意撤回手続きの案内をせず、個人情報を〝搾取〟し続けていた可能性も考えられる。右のような公式ページの仕様からして、これは邪推とは言えないはずだ。

 そこで、小誌はCCCに急遽取材を申し込むことに。対応したのは広報・元永氏である。しかし、ここから事態は混迷を深める。

 詳細は次頁の「新あきれた広報実話」に譲るが、元永氏は当初、サービス運営を行う子会社「Tポイント・ジャパン」に回答させると約束。にもかかわらず、「体調が悪くて休んでいるので」回答期限が守れないと言い出し、その後「必ず私から答えます」と電話をしてきたのだが、〝遅延戦術〟というべき対応が続いたのだ。

 さらに小誌が、規約撤回手続きが告知されているサイトのURLを教えるよう求めても、元永氏が送って来たものには「規約同意の撤回」という言葉はどこにも書かれていなかった。遅延戦術の末の回答がこれでは、CCCは退会者に対し、意図的に同意撤回を行わせないようにしているとしか断じようがない。やはり、何か〝不都合な真実〟があるのだろう。

 Tカード退会者のみなさん、これがCCCの〝回答〟である。

(内容は11月校了分、「ZAITEN」2020年1月号ママ)

なお、CCCは11月26日のリリース発表後、小誌ブログの記述について以下のような指摘を行って来ました。

(1)〈氏名、電話番号、住所のほか、提携店舗での購入履歴、TSUTAYAでのDVDなどのレンタル履歴はもちろん、Tカードを導入する公立図書館の貸出履歴まで......。他人に見られたくないセンシティブな内容についても、「規約同意」を前提に共有されているのです〉

【CCC】ここに書かれている情報は、提携先に共有されておりません。

(2)〈実は、退会届を出して解約した後も、個人情報が共有されている疑惑があるのです――。〉

【CCC】お客様入会中も(1)のデータは提携先に共有されておりませんし、退会後も提携先に個人情報を共有することはございません。誤った認識とご理解のようですので、訂正もしくは取り下げいただきたく存じます。

 CCC側が言うのだから、この点については事実と異なるのでしょうが、本来であれば、小誌編集部の取材に正確に対応していれば、事実誤認はなかったはず。広報対応の拙劣さが招いたものと言えるでしょう。

 今後も小誌はCCCおよびTカードの問題点を取材していく所存です。

 つきましては、みなさまからのTカードに関する情報提供を求めています。何かお気づきの点、あるいは疑問があれば、以下の公式サイトフォームおよびメールアドレスで情報をお寄せください。情報源の秘匿については絶対ですので、その点についてはご信頼いただければ幸甚です。

【情報提供フォーム】
http://www.zaiten.co.jp/formmail/indict.php
【情報提供アドレス】
indictment@zaiten.co.jp

「ZAITEN」2020年1月号は本日発売です。

カテゴリ:

小誌「ZAITEN」2020年1月号は本日12月2日に発売しました。
ラインナップは目次の通りです。
ご購読のほど、是非ともよろしくお願いいたします。

【ZAITEN購入ページ】http://www.zaiten.co.jp/shop/html/

【電話】03-3294-5651

ちなみに、1月号の全ラインナップは下記URLをご覧くださいませ。
【最新号案内】http://www.zaiten.co.jp/latest/

zaiten2001_mokuji.jpg

【ZAITEN1月号】Tポイントカード「退会しても個人情報流出」疑惑

カテゴリ:

カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が展開する「Tポイントカード」(Tカード)は会員数6千万人超を誇るポイントサービス。みなさんも一度は入会、使われたことがあると思います。このTカード、購入金額100円につき1P(1円)のポイントが付き、貯まったポイントは決済時にその場で申し入れるだけで利用できるなど、「便利でお得」な点ばかりが強調されていますよね。最近では、牛丼の吉野家でも使えるようになったとか。

T-POINT.jpg

でも実際は、わずか1%程度のポイントの代償として、Tカード提携企業に個人情報が共有されているのはご存知でしょうか。氏名、電話番号、住所のほか、提携店舗での購入履歴、TSUTAYAでのDVDなどのレンタル履歴はもちろん、Tカードを導入する公立図書館の貸出履歴まで......。他人に見られたくないセンシティブな内容についても、「規約同意」を前提に共有されているのです。

しかも、そればかりではありません。2019年1月には、会員情報が裁判所の令状なしで捜査当局に無断提供されてきたことも発覚し、CCC側の対応も含めて広く批判に晒されたのは記憶に新しいかと思います。

そんな一連の報道を見て、"怖いカード"と解約・退会に踏み切った人も多いかと思いますが、実は、退会届を出して解約した後も、個人情報が共有されている疑惑があるのです――。

「まさか、そんな!?」とお思いの方、詳しくは12月2日月曜日発売の小誌「ZAITEN」1月号をご覧ください。運営会社のCCCの"異常な対応"も含め、詳報しています。

 なお、小誌編集部では引き続きTカードの実態について、今後も取材を続けて参りますので、みなさまからのTカードに関する情報提供を求めています。何かお気づきの点、あるいは疑問があれば、以下の公式サイトフォームおよびメールアドレスで情報をお寄せください。情報源の秘匿については絶対ですので、その点についてはご信頼いただければ幸甚です。

【情報提供フォーム】
http://www.zaiten.co.jp/formmail/indict.php
【情報提供アドレス】
indictment@zaiten.co.jp

【記事無料公開】セクハラ百十四銀行「色情と暗黒の10年」(1)

カテゴリ:

 10月31日、若手行員による顧客情報漏洩の事実を発表した香川のトップバンク、百十四銀行。この"事件"を詳報した小誌「ZAITEN」2019年12月号の発売(11月1日)を次の日に控えた突然の"自白"劇だった。

 行員による情報漏洩は法人3件、個人14件の合計17件に及んだ上、そのうちの1件では、すでにカネを騙し取られる被害が発生していたという驚くべき内容。しかし、やはりというべきか、記者会見は百十四銀の企業体質を反映したものだった。

 これほどの不祥事案にもかかわらず、会見に臨んだのは、代表取締役たる綾田裕次郎頭取ではなく、香川亮平専務執行役員。しかも、情報漏洩による被害が発生していたのは今年7月で、百十四銀側がどの時点で漏洩と被害発生を確認したかは不明ながら、発表までに3カ月以上を要しているのだ。また、情報を漏洩した行員については10月28日に「懲戒解雇」で処分したとしているが、香川県警の事情聴取を受けたのは9月中旬。処分まで1カ月以上が経過しており、迅速な対応からは程遠い。

 そもそも小誌12月号の記事が出ていなかったら、時期も含めて、どのような形での発表になったの、大いに疑問である。そればかりではない。会見で最も問題なのは、この期に及んでも、百十四銀側が"隠蔽"ともいうべき、問題の矮小化を図ろうとしている点だ。

 百十四銀の10月31日会見では、若手行員が情報を漏洩していた先は「友人で、頻繁に食事する仲だった」との発表だったというが、小誌はもちろん、その後の各種報道でも明らかな通り、友人とは同期入行の元同僚、すなわち百十四銀の元行員だったのである。百十四銀は刑事告訴を検討しているとしているものの、果たして、一不良行員の個人的な"事件"だったのか――。

 そんな疑念を掻き立てる理由は、昨年11月1日に小誌18年12月号が報じた渡辺智樹会長(当時)の"セクハラ事件"に見られたような、百十四銀の度し難い隠蔽体質に他ならない。セクハラ当事者の渡辺氏は紆余曲折の末に百十四銀を追われたが、その結果、行内では「オーナー家」を僭称する似非創業家の綾田三代目の裕次郎頭取の専制支配が現出。ガバナンスは正常化するどころか、綾田家および裕次郎頭取との距離感で人事などが決まる一方、ハラスメント事案がいまなお相次いでいるという。

 そんな中、百十四銀は明日11月11日月曜日に情報漏洩事件発覚後初の頭取による決算発表会見を控えている。地元記者の追及がどこまで伸びるか、予断を許さないが、その一助となることを期して、昨年12月1日発売の19年1月号に掲載した特集記事《セクハラ百十四銀行「色情と暗黒の10年」》を以下に無料公開する。

114_ayata_cut.jpg"似非創業家"三代目の頭取、綾田裕次郎




 小誌先月号(2018年12月号)の「今すぐ出処進退について重大な決断をすべきだ」との指摘通り、香川の地方銀行、百十四銀行は10月29日、会長の渡辺智樹の辞任を発表した(会長辞任は31日付)。奇しくもこの日は、渡辺が絡んだセクハラ事件を報じた12月号が刷り上がった当日だった。

 それから1カ月。セクハラ会長が去った百十四は、再生を誓っているかと思いきや、高松の本店は再び弛緩した空気に覆われているという。それもそのはず。セクハラの汚辱に塗れた渡辺は相談役として残留。11月9日に開かれた綾田裕次郎による頭取記者会見も、地元記者の然したる追及を受けることなく遣り過ごせたのだから、渡辺とともに事件の隠蔽を図った百十四の現経営陣が安堵するのも無理からぬことと言える。

 しかし、その一方で、小誌編集部には、そんな百十四の前途を危ぶむ関係者からの情報提供が数多く寄せられている。加えて香川の取引先や預金者からは、同行の地元での傍若無人ぶりを糾弾する声が、これまた数多く届けられた。

 金融担当相を兼ねる財務相の麻生太郎にまで質問が及んだ、前代未聞の百十四銀行セクハラ事件。まずは、11月9日の会見で明らかにされた内容を基に、その概要を振り返ってみたい。

会長セクハラ事件の"真相"


 問題の会合があったのは、18年2月。出席者は、百十四側は会長の渡辺と執行役員、そして女性行員。女性行員の人数は明らかにしていない。また、行為に及んだ取引先の企業名や出席者の氏名などの一切も公表していない。ただ、女性行員は最初から参加していたものの、取引先とは無関係だった。なお、場所は百十四側が用意。当初は百十四側が費用を負担するつもりだったが、取引先が先に会計を済ませていた。

 5月の法令順守の行内アンケートで問題が発覚。6月の処分は、頭取の綾田を含めて7人の取締役の合議で、内容は渡辺と執行役員に対して報酬と賞与の減額処分。しかし、その後、問題を指摘する「投書等」があり、百十四側が社外取締役に連絡したのが10月19日。そこから1週間余りで会長辞任という結論が出たことになる。綾田を含む取締役7人は10月28日付で報酬を減額処分とした――以上が百十四側の公式発表だ。

 ちなみに、小誌が百十四に質問状を送ったのは10月4日。いずれにせよ、2月の会合から8カ月、6月の行内処分から4カ月の間、女性行員の人権に関わる重大な事案は放置されたままだった。

 一方、会見で百十四は「取引に関わる」「個人の特定に繋がる」などとして、最後まで情報開示を拒み続けた。弁護士が再調査するまでの経緯、そもそも女性行員を会合に呼んだのは取引先の要望なのか、渡辺の意向なのか。事件の核心は何も説明されていない。

 また、驚くべきことに、百十四はこの期に及んでも、セクハラ行為があったこと自体を認めず、あくまでも「不適切行為」で、渡辺は口頭で取引先を制止したと言い張っている。さらに、担当者でもない女性行員を会合に出席させた理由について、「場を和ませるため」と説明。女性行員をコンパニオンのようにしか見ていない極めて異常な行内風土が明らかになった。調査に当たった弁護士からも「現代社会で許されない行為」との厳しい批判が出たという。

 しかし、渡辺辞任後も取材を続けた小誌は新事実を含め、セクハラ事件の詳細を改めて把握した。今度は小誌取材で得られた事実を基に事件を見てみることにする。

 件の会合があったのは18年2月15日。場所は高松市内でも有名な高級日本料理店。出席者は、百十四側が渡辺と執行役員で本店営業部長の石川徳尚、20代の女子行員2人。取引先は合田工務店社長の森田紘一と、その甥っ子で同社課長の合計6人。

 百十四をメインバンクにする合田工務店は、高松に本社を置く未上場の地場ゼネコンで、売上規模は同業で四国最大手。東京周辺でもマンションの施工を手掛け、近年は好決算が続く。そして、セクハラ当事者の森田は1944年生まれ。慶応大商学部卒業後、岩谷産業を経て72年入社。86年、社長に就任。高松商工会議所副会頭や香川県建設業協会会長なども務め、14年には旭日中綬章を受章している地元の名士である。

 会食は百十四側が主催。会合の直接的な性格は、森田が同行の金融商品を購入したことに対する謝意の場だった。ただ、森田とともに課長が出席した理由は、独身である甥っ子の「婚活」の意味合いもあったという。つまり、複数の女性行員を呼ぶことは、初めから既定路線だったのだ。

 会食があった当日に「セクハラの範疇を超えた行為」があったのは、小誌前号で報じた通り。ここでも詳細は伏せるが、渡辺らもセクハラ行為に及んでいたのかという事実確認に対し、百十四は「回答を差し控える」として否定しなかったことだけは明記しておく。

 その後、5月に行内でセクハラ事件が判明、株主総会を控えた6月に事態は一気に動き出す。

 6月中旬、渡辺と石川が女子行員2人に対し直接謝罪するとともに、頭取の綾田に始末書を提出。そして、夏季賞与の減額処分で幕引きが図られた。ただ、この時点で執行役員の石川には賞与が支払われていたため、冬季賞与で減額が実施されることになった。

 これらの処分は頭取の綾田に一任されたが、その時、捻り出されたのが、「取引先による不適切行為を止められなかった」という屁理屈に他ならない。というのも、セクハラ行為自体の懲戒は内規にあるものの、第三者の行為を止めなかったことについては「記載がない」からだ。結果、綾田が決裁することになったという。

 詭弁以外の何物でもないが、百十四側の釈明はこのシナリオに依拠しているというわけだ。敢えて下品な表現をすれば、「一線は越えていない」――。事ここに及んでも、渡辺の抵抗はかくも凄まじいものだったと言える。

【続きはこちら】セクハラ百十四銀行「色情と暗黒の10年」(2)へ

【記事無料公開】セクハラ百十四銀行「色情と暗黒の10年」(2)

カテゴリ:

渡辺の"美女軍団"支配


 さらに小誌が取材を進めると、百十四の異様な病巣がわかってきた。その異形を体現する人物こそ渡辺智樹、その人に他ならない。

 きっかけは09年、渡辺の頭取就任だった。前号でも少し触れたが、当時、百十四は大阪・九条支店を巡る不正融資事件で金融庁から業務改善命令を受け、体制の抜本的な立て直しを迫られていた。その不祥事を契機に表舞台に登場してきたのが、渡辺だった。

「決定的に行内の雰囲気が悪くなったのが、渡辺時代。渡辺頭取の下で極端にモラルハザードが進行した。それまでは"創業家"の綾田家が力を持っていると言われながらも、役員登用の基準は適正なもので、最終的に誰もが納得できるように人事は行われていた。しかし渡辺が頭取に就任すると、あっという間に自分のお気に入りばかりを取り巻きにした」

 百十四関係者はこう説明する。「創業家・綾田家」については後述するが、通常なら、組織を揺るがす不祥事が起きた直後にトップに就任した人物であれば、正常化に尽力するもの。ところが、渡辺にはそうした社会一般の常識はまったく通用しなかったらしい。

 事実、渡辺は頭取に就任すると人事を壟断。複数の関係者によれば、これまでの人事慣行を根本から破壊し、各部門の幹部級は自分の息のかかった人物に替えてしまった。当初は問題視する役員もいたものの、渡辺によって多くが粛清された。他方、一般行員は何が起きたのか呑み込めず、ただ呆気にとられるだけだったという。

 "悪行"はエスカレートする。その極め付きが、肝煎りセクション「金融業務部」(現在廃止)だ。

「支店長時代も含めて、自分好みの女性行員を手元に異動させていた渡辺は、頭取になると、役員室の近くに自分の"喜び組"みたいな女子行員だけの部署を作った。20代後半から30代前半くらいが中心で、特別に親密な既婚の行員を管理職に据える始末。彼女たちと一緒に昼食をとったり、夜も意見交換と称して懇親会を開いたりしていた」(前出関係者)

 これだけでも驚きだが、問題は金融業務部の"裏業務"にある。同部は表向き、金融商品などの販売業務を促進、各支店の営業担当者を指導・訓練するという名目で設置された特別部署。女性活躍推進などと持て囃されたようだが、実態は頭取直轄の組織で、その役割は支店長クラスの人事評価を渡辺に上げることだったという。

「同部の女子行員たちが教育担当の名目で各支店を巡回するが、実は、スパイみたいなことをさせていた。お気に入りの若い女子行員が支店長クラスを陰で評価して直接、渡辺に報告を上げる。食事会は、その情報を得る目的も兼ねていた。結果、女子行員が気に入らない支店長は即異動。人事部案を渡辺がことごとくひっくり返したこともあった」(別の関係者)

 渡辺直属の"くノ一軍団"というわけだが、金融業務部の女性行員が間諜であることは当時、行内では周知の事実だった。現場の支店長たちは、同部の女性行員が来ることに戦々恐々だったという。

「創業家2代目」の人事構想


 ところで、渡辺が頭取に就任する前の百十四はどうだったのか。渡辺の前任は40年生まれの竹崎克彦。竹崎は04年6月に頭取に就任し、09年6月に渡辺に頭取職を引き継いだ。3期5年目での途中交代だった。当時の事情について別の百十四関係者はこう語る。

「竹崎さんは頭取就任5年目で九条の事件が起き、実質、引責辞任した。事件がなければ、まだ頭取を続投したはず。竹崎さんは修作さんの愛弟子で、後継指名した時は、最低でも6~8年は頭取を務めてくれという思いがあった」

「修作さん」とは、現頭取の裕次郎の実父で第12代頭取(95~04年)、綾田修作のこと。百十四は、裕次郎の祖父に当たる第8代頭取(52~ 75年)の整治から、綾田一族3代が頭取を務める世襲銀行だ。整治は戦後復興期を担った「中興の祖」で、52年の頭取就任時は46歳と全国の銀行頭取の中で最年少だった。03年に98歳で死去するまで相談役を務めている。

 前出の関係者によれば、修作は公言こそしなかったものの、慶大卒業後の82年に入行していた次男の裕次郎を頭取にしたいという強い思いがあった。ところが、竹崎が頭取を辞めざるを得なくなった時、59年生まれの裕次郎が後を襲うにはまだ若過ぎた。修作は以前から、3代目に権力を移譲するまでは竹崎に可能な限り頭取職を続けてもらい、それでも時間が必要なら裕次郎の一歩手前で、52年生まれで京都大卒エリートの渡辺が中継ぎをすることも良しとする構想を描いていたという。いずれにせよ、不祥事を受けた渡辺の登板は"番狂わせ"だった。

「修作さんは凡庸だが、人柄は良く、悪く言う人を見たことがない。特に問題がなければ下から上がってきた人事案をそのまま承認するという感じ。逆に、最高裁判所長官を務めた博允氏を弟に持つ竹崎さんは厳格ながらも、経営は公正を旨としていた。九条支店の事件では相当ショックを受けたようだが、歴代頭取の中でも立派な人だったと思う」(百十四OB)

 要するに、百十四が築き上げてきた行風は渡辺の頭取就任を境に暗転していったと言える。そのキャラクターは、裕次郎に頭取職を譲る17年4月にも発揮された。百十四ではそれまで、頭取交代時には新頭取と専務2人が代表権を継ぐのが慣例で、会長は代表権を返上するものとされてきた。しかし渡辺は代表権に固執、今回の会長辞任でようやく返上した格好だ。

【続きはこちら】セクハラ百十四銀行「色情と暗黒の10年」(3)へ