大手ゼネコンも撤退 中国進出企業の“嘆き”
「2010年までの需要を先取りして、ビルを建築しつくしてしまった。もはや体力のないところは撤退するしかない。うちも上層部の判断で撤退を決めました」
ある大手ゼネコンの中国現地担当者の本音の言葉だ。
中国経済のバブルが弾けようとしている。人民元切り下げも近い将来のことだろう。その時、世界経済は未曾有の事態に陥る可能性もある。だが、その緊迫感は、いまだ日本においては現実的に受け止められていない。現地情報が政治的にコントロールされているからだ。本誌では、不透明な中国経済の実情をレポートすべく現地取材を行った。そこでは冒頭のような「嘆き」が渦巻いていた。