ZAITEN2022年04月号

社外取締役は嗤い、旧3行の〝キングギドラ経営〟に逆戻り

みずほ「木原新社長」就任で改革にフタ

カテゴリ:企業・経済

2204_みずほ_木原正裕_22117_JIJI.jpgみずほフィナンシャルグループ 木原正裕社長

 昨年来、システム障害を繰り返し行政処分を受けたみずほフィナンシャルグループ(FG)が新経営体制を始動させた。しかし、母体の旧3行(日本興業、富士、第一勧業)や社外取締役、金融当局の利害や保身、打算が錯綜する中で担がれた「メガバンク初の平成入行トップ」に経営の再生や組織風土改革を進める強いリーダーシップは期待できそうにない。

 金融庁の腰砕けで外部からのトップ招聘が見送られた結果、FG社長と会長、みずほ銀行(BK)頭取ポストを旧3行で分け合う旧態依然の3つ首怪獣「キングギドラ」体制も復活。「変われない、変わる気もない」(日銀筋)みずほの前途は多難と言う他ない。

〝政治銘柄〟の牽制効果

「人の意見を聞くのが私の特長。その観点からカルチャーをつくっていく。現場に入って社員と意見を戦わせながら、より良いみずほをつくっていきたい」―。2月1日付でFG執行役から社長に就いた木原正裕(1989年旧興銀)は、首相の岸田文雄ばりに「聞く力」をしきりに喧伝している。

 過去に2度(02年と11年)も大規模なシステム障害を起こしながら、昨年来、障害を繰り返してきたみずほ。金融庁から昨年11月の業務改善命令で、不祥事体質の背景にある「言うべきことを言わない、言われたことだけしかしない」という組織風土の欠陥を厳しく指弾された。木原は社員との座談会などで現場の意見がトップに伝わる仕組みを設けて風土改革を図るというが、これも岸田が「国民の声を聞く」などとして熱を上げる「車座対話」の受け売りのよう。社内では「そのうち『岸田ノート』ならぬ『木原ノート』まで持ち出すのではないか」とのジョークさえ飛び交っている。

〝政治家〟のイメージが木原にこれほど重なるのは、弟が首相の最側近である官房副長官の木原誠二(93年旧大蔵省、衆院当選5回)だからだろうか。岸田が昨秋の自民党総裁選に出馬した際、公約づくりを担った誠二は、世論受けを狙って「聞く力」や「車座対話」を打ち出すようにも助言したといわれる。

......続きはZAITEN4月号で。

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