ワンマンの創業会長に“忖度”か――
リソー教育「違法配当」幕引きの首謀者
カテゴリ:事件・社会
岩佐実次会長と久米正明副社長CFO(円内)(岩佐氏はリソー教育、久米氏は明治大学サイトより)
創業者で会長の岩佐実次が君臨する個別指導学習塾大手、リソー教育グループが7月20日、2019年2月期第3四半期と20年2月期第2~4四半期に、会社法などで定められた配当可能額を大幅に上回る配当金を支払っていたことを自ら公表した。該当する四半期の配当額合計16億9510万円のうち、70・4%に相当する11億9317万円が〝違法配当〟だったというのだ。
リソーは弁護士3人からなる外部調査委員会を設置し、早くも8月21日に調査報告書を公表。「そもそも配当額を検討する際に配当可能額が計算されておらず、配当額の適法性を役職員が検討するプロセスが存在しなかった」とする一方、「取締役と監査役が、配当額が配当可能額を超過していると認識しながら配当した事実はなかった」などと結論付けた。これを読んだ同社元幹部が憤る。
「配当額決定や自社株取得、株式分割などの資本政策はすべて岩佐会長の専管事項で〝聖域〟です。今回の問題も会長が起案した配当性向(その期の純利益に配当額が占める割合)100%の継続実施と、低迷する自社株価テコ入れを目論む会長が指示した自社株買いが引き起こしたもの。それなのに会長の名前は報告書に一度も登場せず、目に余る〝岩佐隠し〟が堂々と行われています」
安倍晋三政権下で起きたモリカケ疑惑と酷似するこの問題。弁護士に〝忖度〟報告書を作成させた張本人は、一体誰なのか。
関連記事