2021年1月号
【連載】新クレーマーズ・レポート
エレコム 顧客と宅配業者に"ムダな負担"を強いる「不良品回収」
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メーカーが欠陥品を出すことは本来、あってはならないことだ。
仮に欠陥品が出た場合は、顧客に速やかに謝罪し、回収や修理、交換まですべて自社で責任を持たなければならない。しかし、その手間を顧客や外部業者に押し付けている企業もあるようだ―。
融通がきかない不良品回収
〈エレコムの体重計を購入しました。箱から出したところ、脚になるプラスチックのパーツが1つだけ折れていました。
小さな部品でしたが、必要不可欠なもので、それが折れていては正確に体重を計ることはできません。そこで私はパーツだけを郵送して欲しいと、サポートセンターに連絡しました。
ところが、エレコムの担当者はパーツだけの交換は受け付けていないと言い、新品の体重計を宅配便で送ると言うのです。
担当者が指定してきた交換品の受け渡しの日にちは、偶然私が朝から1日中不在にしている日だったのです。そのため配送日を変えて欲しいと申し出ましたが、担当者は配送日の変更を受け付けず、宅配業者の不在票の電話番号に自分で電話して再配達の手続きをしてくれと言うのです。不在と分かっている日に、わざわざ宅配便を手配し、「後は外部業者と勝手に」というのはおかしいのではないでしょうか。宅配会社にも迷惑がかかっていると思います。
その他にも納得ができないことがありました。
エレコムでは不良品の回収を新品の配送時に受け付けていないのです。新品に同梱してある着払い伝票を使って、宅配便を私の方から手配してくれというのですが、重い体重計を持って宅配便の集荷所に行くわけにもいかず、宅配便の集荷所に電話をかけて集荷の手続きを取る必要があります。欠陥品を出したのはエレコムの方なのに、1から10まで消費者や宅配業者にやらせて、自分たちは関わらないというのは問題だと思います〉(読者のメールより)
エレコムは、バッファローやアイ・オー・データと並ぶ東証1部上場企業の大手コンピューター周辺機器メーカーである。その企業が不良品回収を消費者と宅配便業者に丸投げとはあきれたものだ。
ただでさえ宅配便業界では、コロナ禍の巣ごもり需要などに対応するための人員確保が深刻な問題になっているのに、自分たちだけよければ他の企業のことなどどうでもいいのか。
......続きは2021年1月号にてお読みください。