2021年08月号
全国から幹部社員を呼び寄せ“マスク需要”好況の宴
アイリスオーヤマ会長が「コロナ禍懇親会」強行
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アイリスオーヤマ 大山健太郎会長(写真は公式サイトより)
アイリス関係者によると、同社では四半期に1回、幹部研修会を実施し、幹部同士が各部門の実績などの情報を共有する。12月決算の同社では、毎年4月の幹部研修会で、前年に会社に貢献した幹部社員に通常のボーナスとは別に「決算賞与」と呼ばれる一時金が出るという。関係者は語る。 「上位入賞者の選考は毎年公平に行われます。優秀者は金銀銅の『メダリスト』と呼ばれ、金賞には300万円が授与されるなど、この決算賞与の制度自体は社員の間で歓迎されています」
しかしコロナ禍の今年、幹部社員の間で密かに話題となったのが、夜に開催される懇親会だった。 「例年、幹部研修会の日の夜、成績優秀者を集めてパーティーが行われるのですが、今年はコロナ禍。まさかとは思いましたが、結局、全国から幹部社員を集め、100人近くで懇親会も開催したといいます。社長(晃弘)は反対したようですが、会長(健太郎)が強行したようです」(前出関係者)
別のアイリス関係者によると、懇親会は例年、秋保温泉の人気宿泊施設「佐勘」やホテルメトロポリタン仙台などで豪華に行われてきた。しかし、コロナ禍の今年は外部での開催は自粛し、角田I・T・P内で行われたという。 「幹部社員からは『さすがにマズイでしょ』『マスコミに知られたら叩かれる』などという声も囁かれました。この時期に大人数の懇親会を強行するのはどう考えても非常識でしょう」(同)
宮城県内では今年1月の全国規模の感染拡大が2月に入って落ち着いたものの、3月上旬から新規感染者が徐々に増え初め、同月末には1日当たり過去最多の200人に達する深刻なリバウンドを招いている。このため、宮城県は3月18日から独自の緊急事態宣言を出し、政府も4月5日から宮城県などにまん延防止等重点措置を適用、飲食店の20時までの営業時間短縮要請や、イベントの人数制限、不要不急の外出・移動の自粛などが広くアナウンスされていた。
当のアイリスでは新型コロナの感染防止対策として社内的な感染予防ガイドラインを作成し、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が出ている都道府県では原則リモートワークが推奨され、会食は社員同士でも禁止していた。
......続きは「ZAITEN」8月号で。