ZAITEN2021年09月号

連載「職場ウォッチング」

オープンハウス「行こうぜ1兆円!」と社長朝礼の"体育会系"職場

カテゴリ:企業・経済

 オープンハウスは総合不動産デベロッパー。東京を中心に、不動産仲介事業、新築戸建分譲、マンション開発事業で自社ブランドを展開している。社内の設計士が土地の形状に合った建物を設計し、土地を効率的に利用。商品のある地域で潜在顧客に営業し、高い回転率で開発から販売までを行う。

 新築戸建分譲事業においては、首都圏では〈東京に、家を持とう。〉のキャッチフレーズで知られるが、東京以外のエリアでは、〈名古屋に、家を持とう。〉〈福岡に~〉といった形で、各エリアに合わせたキャッチフレーズで展開。マンション開発事業は「オープンレジデンシア」ブランドを展開し、2017、18年の2年連続で東京23区のマンション供給棟数国内最多を記録した。

 1996年に株式会社アプローズとして設立され、翌97年に現社名に変更。創業当初よりセンチュリー21とフランチャイズ契約を締結していたが、12年に解消。13年に東証一部に上場した。昨年9月期の連結売上高は5759億円、連結従業員数は3879名(今年3月末時点)。8期連続で最高益更新を見込んでおり、今期は35%の増益予想を打ち出す。時価総額は三菱地所、三井不動産、住友不動産、ヒューリック、飯田グループホールディングス(HD)に次ぐ業界6位である。

 営業職のモチベーションを高レベルで維持するために成果型の業績評価を中心にしており、3カ月ごとの表彰制度、3カ月ごとの昇格機会がある。昇格スピードも速く、昇進昇格の最短記録は5年で係長、10年で10名程度の部を統括する次長クラスだという。営業職在籍社員の平均年齢は26・7歳(全体では29歳)で、平均年収は約765万円。これは同世代上位1%の年収クラスにあたり、平均年齢が20代の上場企業の中では最も高い。

 社長は荒井正昭氏(55)。といっても一般的にはピンとこないかも知れないが、昨年の「配当含む『年収1億円超』経営者ランキング500」(東洋経済)で、配当収入や役員報酬合わせた額が30億2400万円であることが報じられた。これはソフトバンクグループの孫正義会長、ファーストリテイリングの柳井正会長に次ぐ第3位である。

 オープンハウスといえば、テレビでも紹介された2000人以上の社員を集めた独特の全体朝礼も有名である。

......続きは「ZAITEN」9月号で。

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