ZAITEN2021年10月号
三流国家転落の「A級戦犯」の悪事を振り返る
【安倍追放特集】適菜収「"67歳児"のウソ・デマ・売国」を振り返る
カテゴリ:政治・国際
のど元過ぎれば熱さを忘れるのか。いくら菅義偉が腐っているからと言って、安倍晋三の再登板を望むなど、猫のウンコを喰うのが嫌だから犬のウンコを喰うような話。安倍は悪事の限りを尽くし、日本を三流国家に転落させた〝A級戦犯〟である。 昨年9月、安倍は持病の潰瘍性大腸炎の悪化を口実に政権を放り投げたが、実在するかどうかは不明の「医師」から「免疫抑制剤はもう卒業してよいのではないかと言われた」などと言い出した。現在、ほとぼりが冷めたとばかりに、自民党の勉強会や講演会、演説などにも顔を出している。 人間はすぐに忘却する。これは脳の構造上、どうしようもない。だから悪質な連中はひたすら時間を稼ぎ、事件が風化するのを待つ。それに抵抗するには忘れないことだ。小まめにメモをとり、同じ指摘を定期的に繰り返す。私はツイッターのbotでこれをやっているが、災害が発生した場所に碑を建てるのも一つの方法である。 ここでは安倍の〝売国犯罪〟ワースト10を振り返る。
【第10位】
東京五輪は「腐敗」の象徴 新型コロナ下における東京五輪は、戦後の腐敗と精神の荒廃と人間の一番汚い部分を凝縮したような史上最悪のイベントだった。そもそもこれは安倍が嘘とデマにより招致したものである。20139月7日、ブエノスアイレスで開かれたIOC(国際オリンピック委員会)の総会で安倍は、東京電力福島第一原発について「The situation is under control」と発言。原発の汚染水については「影響は、福島第一原発の港湾内の0・3平方キロメール範囲内で完全にブロックされている」と数字を挙げて説明した。
もちろん完全なデマである。
当時、高濃度の汚染水は外洋に流れまくっていた。9月9日、東電が安倍の発言を事実上否定。10月3日には、官房長官だった菅義偉が「全体としてはコントロールできている」と言いながらも「実際に漏れているわけですから」と発言。つまり日本政府が安倍はデマゴーグであることを認めたわけだ。 安倍は「確実な財源措置」が「確証」されている(13年9月7日)と大法螺も吹いた。当初、施設整備を含む大会の総経費は7300億円程度とされていたが、その後ねずみ算式に膨れ上がった。 先日は情弱向けのネトウヨ雑誌『Hanada』で、東京五輪について〈歴史認識などにおいても一部から反日的ではないかと批判されている人たちが、今回の開催に強く反対しています〉などと妄想を垂れ流していた。日本国民の7~8割が開催に反対している中、日本人の命を守ろうと声を上げる人々に向かって「反日」って、頭が悪いにも程がある。
【第9位】
究極の「無責任体制」 口を開けば「私の責任」と繰り返し、責任を取ることは一度もない。佐田玄一郎、久間章生、赤城徳彦、遠藤武彦、小渕優子、松島みどり、西川公也、甘利明、今村雅弘、稲田朋美、桜田義孝、菅原一秀、河井克行......。閣僚が不祥事を起こして辞任するたびに、「任命責任は私にある」と言いながら、時間を稼いでほとぼりが冷めるのを待つだけ。「責任政党として約束することは必ず実行する、できることを約束していく政党であらねばならない」と言った直後に公約違反を追及されると「これまでのお約束と異なる新しい判断」と言ってごまかす。新型コロナ対策で失敗した場合はどのような責任を取るのかと聞かれると、「これは例えば最悪の事態になった場合、私が責任を取ればいいというものではありません」と発言。
森友事件を巡る公文書改竄事件に関しては、「行政の長として責任を痛感している。行政全般の最終的責任は首相である私にある。深くおわび申し上げる」と言いながら、責任逃れと隠蔽工作に終始した。
......続きは「ZAITEN」2021年10月号で。