ZAITEN2022年2月号
新クレーマーズレポート 第52回
ニコン 「ゴルフ距離計」電池残量満タンでも突然の電池切れ
カテゴリ:クレーム・広報
ニコンの「COOLSHOT PRO」(クールショット)
距離計測器(DMD)をご存知か? ゴルフでプレーする際に、目標物までの距離を計測するために使用する機器である。
日本では2019年に国内ルール改定があり、それ以降、競技での使用が可能になったため、ゴルファー必携のアイテムになっている。その人気機種であるニコンの「COOLSHOT PRO」(クールショット)に対し、〝欠陥疑惑〟の声が上がった。
〈私はクールショットを使用しています。国内メーカーのニコンを信頼して、購入することにしたのです。しかし、その信頼は裏切られてしまいました。 私のクールショットは電池残量が「満タン」と表示されているのに、突然電池切れになってしまうのです。私の製品だけが欠陥品なのかと思いながらも騙し騙し使っていました。 先日もゴルフのプレー中に電池が切れてしまったので焦りました。しかし、いつものことだったので、交換用電池をポケットに忍ばせ、すぐに対応できるように準備していたのです。
ところが、一緒にコースを回っていた1人がその様子を見て、「これ、いつも突然切れるんですよね。私はスペアバッテリーを常備していますので、どうぞ使ってください」と、電池を差し出してくれたのです。ナント、電池残量の表示目盛りが変わることなく電池が突然切れてしまうのは、私のものだけではなかったんです。 その後、食事の時にも話題になったのですが、クールショットにはよくあるトラブルらしく、ゴルファーの間では「クールショットの〝サドンデス〟(突然死)」と呼ばれている現象だというではないですか。仲間の中にはそれが嫌で、別のメーカーの製品に買い替えたという人もいました。
そもそも電池残量表示が正確に作動しないのは欠陥品だと思うのですが、ニコンはこの事実を知っているのでしょうか〉(読者のメールより)
サドンデスと呼ばれる電池切れ
新クレーマーズ・レポートでは20年2月号でも、クールショットの欠陥について取り上げたが、その時は専用ケースのフタがすぐ開いて計測機本体が落ちてしまうという「付属品」の話だった。
その後、ニコンでは本誌で取り上げた読者の声を生かし、次機種のケースは本体が落ちないようフタがしっかりしまる仕様に変更していたはずだ。 しかし、今回は付属品ではなく計測器本体の欠陥についての指摘である。しかも、計測器の高度なテクノロジーに一切絡まない「電池残量表示」に関してなのだ。
編集部も実際にこの計測器を入手して動作確認をした。スイッチを押し双眼鏡を覗くと下部に赤い電池のマークがデジタル表示されるが、これが満タン表示のまま突如として電池切れになってしまうというのだ。プレーの途中で突然、何の前触れもなく電池が切れて距離が測れなくなるのは、スコアに大きく影響する由々しき問題である。
......続きは「ZAITEN」2月号で。