ZAITEN2022年07月号
弱者にはパワハラ、強者には媚びへつらい……
スネ夫「茂木敏充」の愛されない理由
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「今の幹事長は、まるで『ドラえもん』のスネ夫そのもの」
そう吐き捨てるのは、自民党の二階派議員だ。「スネ夫」といえば、暴君ジャイアンに媚びへつらい、弱者のび太をいじめ、金持ち、エコ贔屓......イヤな奴、狡いキャラとして知られる。幹事長はどうして同僚議員から「スネ夫そのもの」というエグいキャラ認定を受けるに至ったのだろうか。
7月10日投開票とされる参院選で自民党は山形選挙区(改選数1)に独自候補を立てる方針になったものの、これまで国民民主党の現職を推薦する方針だった。この推薦は自民・国民民主両党に根強い異論はあったものの、幹事長の「スネ夫」が主導して進められていた。
全国紙政治部デスクは、スネ夫の近況をこう解説する。 「スネ夫は、幹事長という絶大な権力を手に入れ、分裂気味だった派閥『平成研究会』(旧竹下派)をひとつにまとめ上げたかのように言われていますが、事実ではありません。今でも平成研に影響力を持つ青木幹雄元参院幹事長は、茂木を面白く思っていない」
小泉純一郎政権以降、平成研は非主流派になった。そんな非主流派の中にあっても、時の権力に媚びることのできるスネ夫は、見せかけの〝挙党体制〟を掲げる主流派によって重宝されることになる。小泉政権で初入閣すると、福田康夫、第2次安倍晋三、菅義偉と、歴代内閣の主要ポストを担い続けた。主人をコロコロと変えながら、権力の階段を一つひとつ登っていったのだ。
一方、スネ夫のせいで入閣の順番が回ってこない平成研の他メンバーからすれば面白くないのは当然。その上、すぐにキレる、記者の前で同僚を罵倒するなど、パワハラ体質も指摘されてきた。「喫煙場所を確保すること」「ご飯ものより麺類やパンを好む」などと記したマニュアルも官僚の間で引き継がれてきた。
ジャイアンを師と仰ぎ...
自分が会長を務める派閥ですらまとめ上げられないスネ夫が頼りにするのは、自民党副総裁の「ジャイアン」である。4月14日に都内ホテルで開かれたジャイアンの派閥、志公会のパーティーで「自分は性格が変わった、明るくなったと言われる」と過去に噴出したパワハラ体質を克服したかのように語ったスネ夫。そして、こう付け加えることを忘れなかった。 「副総裁と毎日会って話しているから」
スネ夫得意のお追従だろうが、ジャイアンを師と仰ぐ一方、これまた得意の弱い者(?)いじめを繰り返しているようだ。
......続きはZAITEN7月号で。