ZAITEN2022年08月号

経産省「大樹総研」を特別待遇混迷する〝疑惑のメガソーラー〟

カテゴリ:企業・経済

 東京地検特捜部が今年2月末、東京・銀座のコンサルティング会社、大樹総研と同社代表、矢島義成の自宅に家宅捜索に入った。

 大樹総研は政官界エリートたちとの昵懇ぶりで知られ、「政界フィクサー」との呼び声高い。前首相の菅義偉、自民党前幹事長の二階俊博といった政権与党の重鎮と親しく、財務省、経済産業省、法務省などの次官クラスの高級官僚と懇意にしていた。 大樹総研にカネを払う企業が期待するのは、行政から何らかの「特別扱い」を受けることである。そのビジネスの一端が明るみに出たのが、太陽光関連会社のJCサービスを巡る事案である。

 2018年6月、旧民主党出身の衆院議員、細野豪志(現在は自民党所属)が、17年10月に行われた総選挙の投開票日3日前、JCサービスの証券子会社から現金5000万円を受け取っていたことが発覚。関東財務局が17年12月、5000万円の件について報告徴求を行い、慌てた細野は翌年4月、「借入」として資産報告書を訂正して、事なきを得た。 細野とJCサービスを結びつけたのが大樹総研である。問題は、JCサービスは一体、細野に何を頼んだかである。細野は一切を語っていないが、〝請託〟の内容は、同社が福島県で開発していた太陽光発電所に関連するものだ。

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