ZAITEN2023年03月号
朝日、NHKに続く〝玩具〟に飛びつく粗悪な陰謀論信奉者たち
古谷経衡「『Colabo騒動』に熱狂するネトウヨ界隈」
カテゴリ:事件・社会
昨年末から1月上旬にかけて、ツイッター上で連日「Colabo問題」という単語がトレンド入りした。虐待や性被害を受けて生活困難に直面する少女たちを支援する、一般社団法人Colaboに関わる一連の騒動である。いま、このColaboを巡ってネトウヨ界隈が大いに盛り上がっている。騒動は複雑に見えて単純だが、時系列を辿る必要がある。
話は2020年に日本赤十字社がアニメ『宇崎ちゃんは遊びたい』(原作は漫画)の主人公女性を献血のポスターに起用したことに始まる。この主人公はバストが大変大きなキャラクターなのだが、これを「環境セクハラ」等として批判したのが、Colaboの代表である仁藤夢乃だった。続いて21年、全国の温泉を擬人化(美少女化)したキャラクター企画『温泉むすめ』に対し、当該のキャラクターモチーフとして「今日こそは夜這いがあるかも」等とした設定を「性搾取」などと批判したのも仁藤であった。こうした動きにツイッターユーザーとして激烈な反感を示していたのがゲームプログラマーの水原清晃(ツイッターネーム=暇空茜)だった。
デイリー新潮の記事や、彼の出演した「朝8(虎ノ門ニュースの事実上の後継として始まった百田尚樹と有本香によるYouTube配信)」によると、水原は「特に当該の作品のファンというわけではないが、アニメや漫画が人権活動家から批判されるのは許せない」などとして、仁藤およびColaboを、重箱の隅をつついてでも徹底的に叩くことに決めたのだという。敢えて言葉を選ばなければ〝オタクの義憤〟である。
......続きはZAITEN3月号で。