ZAITEN2023年03月号
役職名だけはご立派だが何の権限もない
【特集】みずほ「5000人の名ばかり管理職」は残業代逃れ
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メガバンクや地方銀行のほか、ネット銀行や外資系投資銀行など、日本で営業するあらゆる銀行が加盟する一般社団法人「全国銀行協会」(全銀協)。昨年12月、その全銀協の新しい会長に、みずほ銀行の頭取である加藤勝彦が内定し、今年4月1日に正式就任すると発表された。
全銀協の会長ポストは三菱UFJ、三井住友、みずほの3メガバンクの首脳が1年ごとの輪番で務めることが慣例となっていたが、みずほにお鉢が回ってきたのは実に5年ぶり。本来ならば2021年度にみずほフィナンシャルグループ(FG)の社長(当時)である坂井辰史がその役を務めるはずだったが、就任直前の同年2月にみずほ銀行が大規模システム障害を起こしたことで辞退せざるを得なくなった。
みずほにしてみれば、全銀協の会長を再び送り出せるのはシステム障害を克服し、〝禊〟を済ませたことを世に示す絶好の機会ということにもなるだろう。だが、そのみずほFGがコンプライアンス面で依然アキレス腱を抱えていることが、本誌にもたらされた内部告発により判明した。
部下も選べず「経営と一体」?
みずほFGでは2020年11月、東京・丸の内に地上29階建ての「みずほ丸の内タワー」を竣工し、これ以来、グループ各社の本部機能を大手町および丸の内エリアに集約。そしてみずほFGとみずほ銀行、みずほ信託銀行の3社の本部と営業部署には「参事役」もしくは「上席部長代理」という役職がいずれも設けられており、みずほFGではこれらの役職者が「労働基準法上の管理監督者に該当する」との見解を、本誌取材に対しても述べている。
......続きはZAITEN3月号で。