ZAITEN2023年06月号

集中連載【第3回】五輪汚職の発端にある「慶應OB」が関与したゴルフ大会会場決定

上杉隆が暴く 「五輪疑獄」は終わらない

カテゴリ:事件・社会

「私たちがオリンピックを決めました」まさにこう言わんとする記事が『ZAITEN』の2015年12月号に掲載されていたことをご存じだろうか。じつはそのことが、今回の「オリンピック官製談合事件」へとつながっているのである。

 東京五輪・パラリンピックを巡る汚職事件で追及を受けている大会組織委員会元理事の高橋治之被告による一連の汚職スキームは一朝一夕に作られたものではない。長くスポーツイベント、とくに日本で放映権の伴う電通差配のスポーツ大会については、今回と同じスキームが作られていた。 原点はゴルフ大会会場の選定  その手始めが、14年から議論が伯仲した東京五輪のゴルフ会場の選定である。プロゴルファーで、当時、日本ゴルフ改革会議執行委員長であったタケ小山氏は、オンライン報道番組の『ニューズ・オプエド』でこう語った。

「我々ゴルフ改革会議が『アジェンダ001』を提出したことを受けて、14年11月、超党派ゴルフ議員連盟がJGA(日本ゴルフ協会)をヒアリングすることになった。竹田恒正副会長(当時)、永田圭司専務理事、そして戸張捷常務理事の3人が来て、東京五輪のゴルフ大会会場が霞ヶ関カンツリー倶楽部に決まった理由を説明し、議員の皆さんも納得されて会はお開き。我々はオブザーバーとしての参加だから質問はできなかったんだけど、改革会議の蟹瀬誠一副議長が『プライベートクラブで開催されることの矛盾、及びパブリックであることの意義をぜひ考えて欲しい』と参加者の皆さんに伝えたんだ」

......続きはZAITEN6月号で。

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