ZAITEN2023年09月号

取締役会では積極的発言で場を紛糾させよ

【特集2】「現役社外取締役に会社の命運を決める『覚悟』はあるか」

カテゴリ:企業・経済

とやま・かずひこ―日本共創プラットフォーム(JPiX)代表取締役社長。1960年生まれ。東京大学法学部卒、在学中に司法試験合格。スタンフォード大学でMBA取得。2003年から4年間、産業再生機構COOとして三井鉱山やカネボウなどの再生に取り組む。機構解散後、07年に経営共創基盤(IGPI)を設立し代表取締役CEO就任、現在はグループ会長。20年日本共創プラットフォーム(JPiX)を設立し代表取締役社長就任。パナソニック社外取締役。日本取締役協会会長。

 取締役とは何か。会社法の建て付けでは、取締役はいわば〝議院内閣制〟で年に1回選ばれる国会議員と同じです。国会議員は全国民の代表ですが、取締役は全株主の代表、または全ステークホルダーの代表と言えます。国会議員は総選挙で選ばれるように、株主の過半数の賛成票で選任されます。よくガバナンスと言われますが、突き詰めて考えれば経営陣の選解任です。ですから、株主はガバナンスに堪えうる人たちを取締役に選ばないといけないわけです。

 では、社内と社外の取締役の違いは何かと言いますと、社内取締役は基本的に経営者の部下です。余程のことがない限り、反乱を起こすようなことはしません。従って、選解任に関わるイニシアティブは社内取締役ではなく、社外取締役が担うことになります。国権の最高意思決定機関は国会ですが、経営権の最高意思決定機関は取締役会です。社外取締役は取締役会で経営陣の選解任という重要な役割を担うことになります。

......続きはZAITEN9月号で。

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