ZAITEN2023年11月号

【企業倫理を問う!】

住友林業「公共交通機関」を占拠する迷惑広告

カテゴリ:クレーム・広報

 効果的に使えば話題を呼び、企業のイメージアップや自社製品の訴求にも大きく貢献する「トレインジャック」。その一方で、高額な出稿費や影響力の大きさから企業は出稿に慎重な判断を要する。  

 トレインジャックとは、中吊りや窓上、ディスプレイ映像など、電車内のすべての広告枠を1社の広告で埋め尽くすことだ。  

 そんなトレインジャックについて読者からメールが届いた。

〈先日、日本橋から中野まで東京メトロ東西線に乗りました。車両には複数のディスプレイとポスターがあり、映像もポスターも全て同じ企業の森の広告でした。ディスプレイからは数パターンの森の映像しか流れず、しかも決して面白いものではありませんでした。また、ポスターの森の写真も緑色のフィルターが被せてあるようで気持ち悪く、それらを20分以上にわたって見せ続けられ、大変苦痛でした。  目的地に到着するまで閉鎖的な空間に居続けなければならず、広告を見たくなくても見ざるを得ません。出稿した企業はもう少し乗客の気持ちを考えてほしいです〉(読者からのメール)

感じたのは苦痛だけ

 読者からのメールは、今年の8月16日から9月15日までの1カ月間、東京メトロの銀座線・丸ノ内線・日比谷線・東西線・南北線に出稿された住友林業の広告のことを指す。  

 住友林業のホームページを見ると、「車内一面に広がるのは住友林業の北海道社有林です。森と緑の美しさ、力強さ、豊かさを感じてください。」とあった。

.....続きはZAITEN11月号で。

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