ZAITEN2024年01月号

大量な資金と作業員をつぎ込むラピダス

国策半導体「ラピダス」巨大工場「IIM‐1」建設に人手不足の懸念

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 11月7日、北海道議会経済委員会は千歳市で9月に建設が始まった最先端半導体メーカー「ラピダス」(東京・千代田)の第1工場への工業用水供給設備について討議した。出席した道企業局長の辻井宏文は同工場稼働後に必要な水量は「1日当たり最大2万4000立方㍍」と、千歳市内で使用される1日の平均水量の7割に相当することを明らかにした。当然、新たな給水設備が必要で、企業局は水源の安平川まで既存の送水管を約22㌔延長し工場に接続。整備費用は198億円(会社側が負担)に達するという。

工場建設に人手確保の懸念

 新千歳空港から東へ約1・4㌔、100㌶超の原野を切り拓いて造るラピダスの工場はとにかく巨大だ。回路線幅2ナノ㍍(ナノは10億分の1)という超小型半導体の試作ライン稼働を2025年1〜3月期、量産ライン稼働を27年1〜3月期と目標に定める第1工場の呼び名は「IIM‐1(イームワン)」。建築面積が5万4000平方㍍と東京ドーム(4万7000平方㍍)の広さを上回り、地上4階建ての建屋は延べ床面積が約16万平方㍍、売り場面積業界トップの西武百貨店池袋本店(東京・豊島)のほぼ2倍となる。  

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