ZAITEN2024年02月号
【企業倫理を問う!】
菊正宗「公共施設で飲酒を煽るような酒には見えない容器」
カテゴリ:クレーム・広報
新型コロナウイルス感染症の5類移行となった2023年5月以降、外食産業とりわけ居酒屋などの酒類を提供する飲食店に活気が戻ってきたようだ。
一方で、コロナ禍を通して自宅での飲酒についても多様化が進み、関連企業は続々と新商品を投入している。そんなアルコール飲料にまつわるメールが読者から届いた。
〈菊正宗酒造が販売する新商品のデザインに違和感があります。見た目はカフェのテイクアウト用のカップや市販のコーヒー飲料のカップとほぼ同じで、一見するとお酒には見えません。
ホームページを確認すると、「持ち込み制限の施設に」という文言がありました。飲酒を禁じる場所でも、周囲に酒と気付かれずに飲めるということなのでしょうか。どういう意図でこういったデザインにしたのか気になります〉(読者からのメール)
誤解を生むと弁解
読者が指摘するカフェのテイクアウト用カップのような容器の菊正宗の製品は「ネオカップシリーズ」という。 同社の「しぼりたて純米キンパック」「しぼりたて大吟醸」など6種類の製品が1合(180㍉㍑)入りのネオカップシリーズとして販売されている。 「ネオカップ」と名付けられた容器は、紙カップとPETカップを組み合わせた複合容器で、ガラス製のカップ酒(同社の「スーパーカップ180㍉㍑」)と違い、一見すると酒が入っているようには見えない。また、飲んだ後は可燃ゴミとして廃棄することができるとしている。 「ネオカップシリーズ」のブランドサイトを確認すると、確かにサッカースタジアムのような画像に「持ち込み制限の施設に」というコピーが付いている。
......続きはZAITEN2月号で。