ZAITEN2024年03月号
【企業倫理を問う!】
JR東日本「震災事故対応する駅員への〝不信感〟」
カテゴリ:クレーム・広報
インターネットやSNSの普及によって、情報の受け手は、その真偽について注意が必要になった。特に災害発生時には、デマや誤情報が増加するため一層の注意が必要だ。
一方、災害時においては、事故や遅延、運行停止等が発生した公共交通機関が自ら発する情報が、利用者にとって最も信頼できる情報と言えよう。
だが、能登半島地震によって緊急停車した北陸新幹線に偶然乗り合わせていた読者から、JR東日本の駅員による対応について、不信感を募らせたというメールが編集部に届いた。
〈2024年1月1日に帰省のため東京発15時24分発の北陸新幹線指定席に乗車しました。ところが、出発後に発生した能登半島地震の影響で、高崎駅に停車中だった列車は停電し、駅に停車したまま運転見合わせとなりました。
約2時間後の18時過ぎに車内アナウンスで、新幹線の運転再開のめどは立たないものの、上りの在来線等は運行しているため、東京方面へ戻ることが可能だと案内されました。
事故だから仕方ないと思い、在来線ホームに向かっていると、新幹線改札には列ができており、改札内で駅員が乗客の質問等に対応していました。
ある駅員に新幹線の切符の払い戻しについて尋ねると、「後日、みどりの窓口で承ります」とのことでした。払い戻し金額がいくらになるかと聞くと、「具体的な金額は申し上げられない。指定席特急券については全額払い戻しになるだろうが、乗車券の運賃については窓口の対応によって、高崎以降のみ払い戻し、あるいは全額戻らない場合もある。みどりの窓口では『高崎駅で無理やり東京に引き戻された』と言ったほうが良い」と言われました。
後日、払い戻しを受けた際は指定席特急券、乗車券運賃の全額を受け取ることができましたが、災害時で混乱した状況とはいえ、高崎駅での駅員の回答はあまりに不正確で、公共交通の運営会社として不誠実ではないかと不信感が募りました〉(読者からのメール)
......続きはZAITEN3月号で。