ZAITEN2024年06月号
【クレーマーズレポート】第78回
東急東横線 専用車両はガラガラ「混雑悪化Qシート」
カテゴリ:クレーム・広報
私鉄を中心に長距離通勤利用客の「座席に座って快適に移動したい」という要望に応え、有料座席指定列車が導入されて久しい。首都圏では、東武鉄道のTJライナー、京王電鉄の京王ライナー、西武鉄道のS-TRAINなど各社の列車が人気となっている。
これら優良座席指定列車の特徴には、都内ターミナル駅から各沿線の長距離主要駅への速達性が挙げられる。たとえば、東武東上線のTJライナーは池袋―川越間で、急行列車では所要時間33分のところ、26分で到着する。
そんな中、2023年8月に導入された東急電鉄の東横線「Qシート」について、読者から不満の声が編集部に寄せられた。
〈通勤に東急東横線を利用していますが、帰宅時間帯の急行列車を利用した座席指定サービス「Qシート」は欠陥サービスと判断せざるを得ません。
まず、東急側が想定している渋谷―横浜利用の乗客は、多くの場合、急行ではなく特急列車を利用しています。Qシートの実際の乗客のほとんどは途中駅利用者になります。仕事終わりで疲れている帰宅時に座席に座れるとしても、わずか20分程度の乗車で指定席料金500円は流石に割高すぎる印象です。 そもそも、運行時間が19時35分から30分おきに5本と運行が遅い時間に偏っており、17時台の列車がないのは利便性に欠けています。列車によっては座席指定車両なのに席がほとんど埋まらないという状況もあります。
結果として、ほとんどいない乗客のためにQシートとして車両が占有されることにより、より多くの乗客が利用する普通車両の混雑悪化につながっている側面すらあるのです。
正直言って、他社に倣って始めた、取って付けたようなサービスで、運行時間帯、料金等、抜本的な見直しや改善を検討してもらいたいです〉(読者からのメール)
続きはZAITEN6月号で...。