ZAITEN2024年07月号

上場企業減少の潮流は避けられない

【特集2】2024年株主総会「アクティビスト」最新動向

カテゴリ:事件・社会

 2024年は過去最高数の株主提案が提出された23年に引き続き、株主アクティビズムが活況である。オアシスによる北越コーポレーションへの役員解任議案や、オリエンタルランド株の2割以上を保有する京成電鉄へのパリサー・キャピタルの提案など耳目を集めるものも多い。ただし、アクティビストの要求は多様化しており、また、アクティビストを後押しする外部要因にも主要なものがいくつかある。   

 アクティビストの戦略は、以下の3パターンに分類できる。

①株主還元要求
②再編誘発・介入型
③事業ポートフォリオ再編・全社戦略型

 1つ目は、PBR(株価純資産倍率)が1倍を割り、解散価値を下回る上場企業を中心に、主に株主還元(自社株買い、増配)の強化に関する要求を行うというものだ。PBRが1倍を割れている要因には自社ビルなどの不動産や政策保有株式などの多額の非事業用資産を有していたり、現預金の保有比率が高すぎたりすることが挙げられる。こうしたアクティビズムは最も古典的で、14年のスチュワードシップ・コード制定、15年のコーポレート・ガバナンスコード制定以来増加の一途を辿るアクティビストの要求の中でも最も多いと言える。


......続きはZAITEN7月号で。

購読のお申し込みはこちら 情報のご提供はこちら
関連記事

国交省幹部「パワハラ処分非公表」で〝天下り〟

金融庁「三菱UFJ・みずほ〝泥棒銀行〟」に弱腰のワケ

日本自転車競技連盟「我田引水」の〝負のレガシー〟

【特集】日本公認会計士協会という「虚妄組織」

【特集】垣内会長を悩ませる「パワハラ疑惑裁判」

井川意高の時事コラム『どの口が言う‼』15 「オールドメディアは偏向報道ばかりだ」

調剤大手アインと大阪維新の〝裏口入札〟癒着

パーキンソン病介護施設大手「サンウェルズ」が非常事態

毎日放送社員が「絵画売買仲介」の副業でトラブル

みずほ「開業ゴリ押し病院」大赤字の無責任