ZAITEN2024年08月号
「究極の安全」が聞いて呆れる
【特集】JR東日本「喜勢社長 リスク」で腐敗する現場
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「安全軽視企業」に未来ナシ!
繰り返されるトラブル、組織のガバナンスは崩壊...
旧国鉄の「民営化後入社のエース」として今年4月、JR東日本の社長に就任した喜勢陽一。トップ就任から3カ月が経過したが、新体制でスタートしたJR東は誰もが予想した以上の混乱が続き、迷走ぶりが著しい。本誌が「喜勢リスク」(2024年5月号)として報じた安全面でのトラブルが依然として後を絶たず、その原因とも言える利益優先、利用者軽視の経営姿勢が以前よりも際立っている。 喜勢は4月9日に開いた社長就任後初の定例会見で、運航の安全面を殊更強調してみせた。「守るべきはしっかり守り、変えるべき課題に果敢に取り組む」などと抱負を述べ、変えてはならないこととして「安全」を経営の最重要項目に掲げたほど。トップになって
初めて自らの致命的な欠陥を強く自覚したのか、安全面に真摯に取り組む姿を見せた。 だが、そんなお為ごかしの反省も束の間。5月10日午後5時半ごろ、スマホなどの電子マネー「モバイルSuica(スイカ)」や、指定券などのインターネット予約サイト「えきねっと」の一部サービスが利用できなくなるシステム障害が発生。JR東はサイバー攻撃の可能性に触れ、責任逃れに終始。運行への影響はなかったとされるが、モバイルスイカのアプリを使ったチャージなどができなくなるなど、同日22時ごろに大部分が復旧するまでの約5時間にわたり、利用者が不便を強いられたのは言うまでもない。
「みどりの窓口」削減で混乱
利用者が最大の被害者と言えば、対面で切符を販売する「みどりの窓口」を巡る一連の騒動だ。
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