ZAITEN2024年10月号
今月の醜聞重役 第20回
【あきれた経営陣! 】日清食品HD「安藤宏基社長&安藤徳隆副社長 」
カテゴリ:企業・経済
小売店に値上げを違法強要 「カップ麺価格拘束」の殿様商売
ウクライナ紛争以降、物価高が続き、原材料費等の高騰を背景に生活必需品の値上げが相次いでいる。 そんななか、大手食品メーカー日清食品による消費者を裏切る行為が報じられた。
今年8月、日清食品は「カップヌードル」「日清のどん兵衛きつねうどん」「日清焼きそばU.F.O.」など5つの商品について希望小売価格を値上げする際、取引先の小売店に対して値上げするように要求していたことが発覚した。要求に応じれば、特売やセールの際に商品を安く卸すなど、価格交渉に応じると伝えていたという。
メーカーが小売店に販売価格を強制する行為は、消費者が安く買えるはずの商品を高く買わなければならなくなるため、独占禁止法において「再販売価格の拘束」として禁止されている。公正取引委員会は8月22日、日清食品に警告を出した。
一般的に小売店の店頭で販売される商品の価格は、メーカーからの仕入価格等によって店側が決定する。通常であれば、大量仕入れや売り場の優遇などにより仕入価格を抑え、販売価格を安くして消費者に届けることができる。だが、報道によると、日清食品は本社で決定した希望小売価格の値上げを全国の支店に通達後、支店の営業担当者が卸売業者と小売店の交渉に介入し、希望小売価格に合わせて販売価格も値上げするように直接指示していた。
さらに、営業担当者が直接小売店の売り場に行き、値札を撮影したりレシートを確認するなど、徹底的に販売価格のチェックを行っていた。価格の値上げ指示を行った小売店は数百店舗以上になるとみられる。
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