ZAITEN2024年10月号

突如「タカ派」へと豹変した植田総裁

【特集】日銀・植田「株価大暴落」で蘇る30年前の悪夢

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酷暑の金融「大混乱」
年内にも「利上げ」発表の〝植田ショック〟で経済崩壊 

 利上げに前のめりな総裁の「タカ派」発言を、副総裁がそのわずか1週間後に真逆の「ハト派」発言で打ち消す―。  

 日銀執行部のマッチポンプさながらのドタバタぶりは、先進国の中央銀行とは思えない醜態を晒した。「独り相撲で自らマーケットを混乱させている」(海外投資ファンド幹部)。投資家からはご都合主義の日銀に対し、呆れかえる声が溢れ出た。「初の学者総裁」植田和男(72)が金融正常化の出鼻で躓いたことは、ゼロ金利解除の失敗をきっかけに量的緩和の「蟻地獄」に追い込まれた30年前の日銀の悪夢を想起させ、日本経済の先行きにも暗い影を落としている。

「タカ派丸出し」の総裁

「植田ショックだ」。8月5日の東京金融市場では、つるべ落としに下がる株価と跳ね上がる円相場を前に、損失を膨らませた金融機関のディーラーや投資家から、こんな恨み節が噴出した。円相場は朝方の1ドル=146円台から141円台まで一気に跳ね上がり、円安による日本企業の収益嵩上げ期待は一気に吹き飛んだ。その結果、日経平均株価は1987年10月のブラックマンデーを凌ぐ史上最大の下げ幅(前週末終値比4451円安)を記録。投資家の「パニック売り」が殺到し、大阪取引所では日経平均先物の売買を一時中断する「サーキットブレーカー」が発動される始末だった。

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