ZAITEN2024年11月号

理事長の職務放棄

京都外国語大学を蝕む「パワハラ教員と隠蔽体質」

カテゴリ:事件・社会

 京都国際高校の初優勝で幕を閉じた今夏の全国高校野球選手権大会。同校と京都大会の決勝で対戦し、甲子園出場まであと一歩のところまで迫ったのが、学校法人京都外国語大学が運営する京都外大西高校の野球部だった。

 だが、甲子園で準決勝が行われた今年8月21日、同校の野球部で部員による「いじめ」が行われていた事実が京都新聞などにより報じられた。報道によれば、同校野球部では2023年4月から5月にかけて1年生部員が他の部員たちにより部室で土下座させられ、「死ね」「野球をやめろ」などと罵倒されたほか、罰則的な意味合いの強い体幹トレーニングなどを強要された末に通学できなくなり、7月に退学していた。

 しかし、学校側は「いじめは事実」と認定する外部弁護士の調査報告書を今年6月までに受け取っていた一方で、高野連などの関係機関に相談するだけで報道発表などはせず、野球部をそのまま京都大会に出場させていた。まかり間違えば、同校野球部がいじめの事実を伏したまま甲子園で勝ち進んでいたかもしれず、その場合、いじめの事実が闇に葬られていた可能性さえある。

 そして、このほど本誌への内部告発により、同じ学校法人が運営する京都外国語大学でも混乱が起きていたことがわかった。23年に赴任したばかりのF副学長が、今年4月の「入学式前日」に唐突に突如〝辞任〟したというのだ。告発者であるA氏は、「辞任」の内情を次のように解説する。

「実はF教授は副学長時代、頭髪の薄い教職員を「ハゲ」と罵倒するなどのパワーハラスメントを日常的に行っており、被害者たちは学内の人権委員会などに訴えるなどの動きを見せていました。入学式前日に唐突に解任されたのは、パワハラが表沙汰になる前に暗に幕引きを図ったとしか思えません。つまり実質的な解任です。しかし、F教授は副学長を辞任した後も、教授会や各種の委員会に出席しては教職員への高圧的な振る舞いを以前同様に続けています。肩書きを外しただけで何の解決にもなっていません」

 大学側に確認すると...。

......続きはZAITEN11月号で。

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