ZAITEN2024年12月号

「稼げる大学」で国滅ぶ

【特集】長野大・下関市立大「役所と〝お友達〟」の大学支配

カテゴリ:事件・社会

「稼げる大学」で国滅ぶ
政財界主導の「大学改革」の正体

「現学長のハン・チャンワン氏が次期学長に選定されましたが、候補者が1人だけの〝出来レース〟でした。手続きも評価内容も極めて疑問で、遺憾です」  

 怒りの声を上げるのは下関市立大学の関係者だ。公立大学の下関市立大では、故安倍晋三の元秘書で下関市長の前田晋太郎による「大学破壊」が続いている。経済学部の単科大学だったが、特別支援教育の専門家だったハン・チャンワンを学内ルールを無視して2019年に採用。大学のあらゆることが市職員OBとハンらで構成する理事会の一存で決められるようルールを変更した。ハンは20年に副学長、22年に学長に就任。現在は副理事長も兼ねる。経済学部の教員に不当な評価や懲戒処分などを連発する一方、24年にデータサイエンス学部を新設したほか、25年には看護学部も新設する。  

 しかし、ハン個人が採用に反対する教員を訴えた裁判や、ハンら執行部による懲戒処分に対し教員が大学法人を訴えた裁判では、教員側が勝訴。大学の現状をシンポジウムで講演した当時の理事を解任した件をめぐる裁判でも、解任無効を求めて提訴した理事が一審で勝訴。二審は今年6月、元理事の勝訴的和解で終結した。  

......続きはZAITEN12月号で。

購読のお申し込みはこちら 情報のご提供はこちら
関連記事

【特集】東京福祉大で消えぬ「いわくつき前理事長」の影

【特集】長野大・下関市立大「役所と〝お友達〟」の大学支配

【特集】東大、京大、東北大...トップレベル大学の「破壊」が本格化へ

アステラス製薬「中国拘束社員」を取り巻く怪情報

【特集】明治HD子会社「反ワクとの全面戦争」の泥仕合

ヒューリックが買収する「レーサム」元会長の行状

京都外国語大学を蝕む「パワハラ教員と隠蔽体質」

オープンハウス「メディア統制」と「コンプラ無視」の闇

M&A仲介協会「利益相反」トラブル急増

井川意高の時事コラム『どの口が言う‼』12 「くだらない『自民党総裁選』を斬る!」