ZAITEN2025年02月号

いつの間にか19万8600株所有

KADOKAWA「ソニーが買収協議」と夏野の『株』

カテゴリ:企業・経済

「6月の株主総会資料を読んで驚きました。夏野(剛)さんの持ち株数がいつの間にか増えていて、19万8600株になっていましたから。株主総会の時点で株価は3000円くらいだったので、時価約6億円の株を購入することなく手に入れていることになりますね」  そう言って2024年6月18日に開催された株主総会の資料を見せてくれたのは、ある株主。この株主は前年までは夏野の持ち株数は意識していなかったと話す。

 KADOKAWAは、夏野が社長に就任した21年に、業績連動型株式報酬制度を導入していた。さらに、24年には新たに譲渡制限付株式報酬制度を導入。その結果、社長就任前に約7万株だった夏野の持ち株数は、20万株に迫るところにまで増えた。

 24年10月に公開されたKADOKAWAの「統合報告書2024」によると、24年に導入した譲渡制限付株式報酬制度は、「インセンティブ制度の整備による優秀なトップ層のリテンション(人材流出防止)強化」のため、と書かれている。また、社外取締役で報酬委員会委員長を務めるジャーマン・ルース マリーは、お墨付きを与えるコメントしている。

「KADOKAWAの社長や役員になりたい」と思わせる環境をつくるためには、まず社内の優秀な人材が経営層に入ることを後押しすること。同時に、社外の方からもKADOKAWAを魅力的な会社だと感じてもらうことです〉

......続きはZAITEN2月号で。


購読のお申し込みはこちら 情報のご提供はこちら
関連記事

KADOKAWA「ソニーが買収協議」と夏野の『株』

武田薬品「リストラ担当幹部」退職勧告で深刻泥沼化

オーケー「関西進出」に滲む焦り

阪急阪神不動産「元暴力団事務所」取得の裏側

商工中金「自作自演」の大量自社株買い

明治HD「製薬子会社」制御不能でガバナンス崩壊

KADOKAWA執行部「無責任すぎる」現在地

玉木国民民主「高圧経済の壁」

IHI「止まらぬ統治不全」

【特集】記者が出会った「良い広報」「悪い広報」