ZAITEN2025年03月号
「ポスト中西」のキーマン小林健司執行役員
【特集】三菱商事「ポスト中西体制」でも晴れない社内の閉塞感
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「〝三銃士〟の中で次を射止めるのは、果たして誰か」
三菱商事の社長・中西勝也は4月に在任丸3年を迎え、原則6年の任期の折り返し点にある。社内では、すでに「ポスト中西」の下馬評が盛んであり、閉塞感打破の期待を担うのは1991年入社の3人とされる。
常務金属資源部門CEOの小山聡史、常務SLC(消費者・金融事業)部門CEOの近藤祥太、執行役員コーポレート部門IR広報担当の小林健司―。実は前掲記事で紹介した津輕亮介、近造卓二も91年入社であり、とりわけ津輕は同じエネルギー部門で近藤とライバル関係にあった。が、近藤は上司の西澤淳に半ば愛想をつかし、経営企画部長へ異動した経緯がある。西澤の子飼いで、JERAへ転じた津輕とは対照的だ。
いや、小山、近藤、小林の3人はいずれも経営企画部の経験があり、かつて切れ者と謳われた元常務・吉田真也の部長時代、机を並べて薫陶を受けた間柄。同部の〝三銃士〟と囃された。津輕や近造が野武士だとすれば、3人は貴族的なエリートと言っていい。
中でも次期社長の〝本命〟は、金属資源の小山だろう。同部門は稼ぎ頭の原料炭を扱いながら社長を輩出したことがなく、小山への輿望は大きい。しかし、昨年秋、銅の不正取引が発覚、138億円の損失をスクープされ、社内は大騒ぎになった。また、同部門から送り込んだ社長秘書を、中西に「使えない」と解任されたことも〝しこり〟となって残っている。
......続きはZAITEN3月号で。
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