ZAITEN2025年03月号
本当にこのトップ人事でいいのか
【特集】「厚顔無恥・半沢」にMUFGトップの資格ありや
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「数代先まで社長や頭取の顔触れが予想できる」と言われてきた三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)のトップ人事。
だが、今回に限っては、三菱UFJ銀行(MUBK)の元女性行員による前代未聞の貸金庫窃盗事件をはじめとした不祥事の続発を受けて、異変が生じる可能性が出ている。
従来はFG社長を5年務める亀沢宏規(1986年旧三菱銀行)が今年4月にFG会長に退き、後継のグループトップにBK頭取の半沢淳一(88年同)が昇格する旧三菱銀伝統の「王道人事」が既定路線とされてきた。
だが、足元では不祥事を巡る半沢の不誠実な対応や信頼回復に向けたリーダーシップの欠如ぶりから、社内外で「既定路線で進めていいのか」(有力OB)などと疑問視する声が噴出し、トップ継承シナリオが揺らぎ始めたようにも見えるからだ。厚顔無恥な半沢は自身の経営責任を棚に上げ、「時間が経てば当局や世論も事件への関心を失う」(関係筋)と高を括っている様子だが、そう簡単に問屋が卸すか。
貸金庫窃盗事件で一変
MUFGには旧三菱銀以来、トップ人事に厳然とした不文律がある。具体的には(1)BK頭取の任期は4年、(2)FG社長とBK頭取経験者は必ず会長ポストで処遇する、(3)旧行間の内紛を招かない知恵として、FGかBKいずれかの会長ポストの一つは旧三和銀勢にあてがう、(4)FG社長とBK頭取は原則、旧三菱銀主流の経営企画畑出身者を充てるのが望ましい―というものだ。
......続きはZAITEN3月号で。
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