ZAITEN2025年04月号

保健機能食品制度を育てることが国民の健康につながる

【著者インタビュー】健康食品で死んではいけない 長村洋一

カテゴリ:インタビュー

『健康食品で死んではいけない』
講談社+α新書/¥900+税

ながむら・よういち―岐阜薬科大学大学院博士課程修了後、現在の藤田医科大学にて臨床検査医学教育と研究に40年以上携わる傍ら、食品の有効性、安全性に関する幅広い調査研究活動を行う。著書に『長村教授の正しい添加物講義』(ウェッジ)など。

―本書に健康食品と医薬品を混同する人が多いとあります。
 長年、市民講座を行ってきて、健康管理の相談を受ける機会が多くありました。話を聞いていると、健康食品と医薬品を混同している方が多いと感じます。

 健康食品は〝副作用のない〞医薬品ではありません。相談に来る多くの人は、「そんなことわかっています」と言いますが、医薬品のように錠剤カプセルになっていると、何となく安全な〝お薬〞というイメージを持ってしまいます。また、薬を飲んでいる方が摂取してはいけない健康食品もあるのです。

―「機能性表示食品」制度がスタートしてもうすぐ10年経ちます。
 小林製薬の紅麹の事件が起こる前までは、機能性表示食品に勢いがありました。私は品質管理に関わることを除けば、良い制度だと考えていました。小林製薬の紅麹の事件は、その品質管理という一番大切な部分を甘くした結果起こりました。

 健康食品自体は、薬を減らすことの手助けになり、結果として、患者の日常生活での負担を減らすことができる可能性があります。

 私自身、コレステロールが高いので、医薬品を服用しているのですが、錠剤の薬を毎日飲むことが負担でしたので、健康食品を補助的に使い、そのメリットを実感しています。

......続きはZAITEN4月号で。



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